エキスポシティに絶叫コースターはある?跡地の歴史と現在を徹底解剖
大阪・北摂のランドマークとして多くの人で賑わう「EXPOCITY(エキスポシティ)」。週末のレジャー先を検討する際、「昔のエキスポランドのようにスリリングなジェットコースターに乗れるのではないか」と疑問を抱いて検索する方が後を絶ちません。広大な敷地にそびえ立つ日本一の大観覧車を目撃すれば、本格的な遊園地を期待してしまうのも無理はありません。
しかし、現在のエキスポシティにかつてのような絶叫マシンは存在するのでしょうか。本稿では、昭和から平成のレジャー史を揺るがした「エキスポランド」跡地の変遷から、現在の体験型アトラクションの全貌、そして絶叫マシンが姿を消した構造的な理由まで、現地取材と公式データを交えて徹底的に検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:エキスポシティに屋外型の大型ジェットコースターは一切存在せず、再建計画も進行していない
- 要点2:2007年のエキスポランド「風神雷神II」事故を契機に、危険を伴う絶叫路線から全世代対応の「屋内型・安全体験型エンタメ」へ完全転換を遂げた
- 要点3:現在は日本一の高さを誇る「オオサカホイール」、新感覚スポーツの「VS PARK」、水族館×動物園の「ニフレル」が体験型の中核を担っている
【結論】エキスポシティにジェットコースターはある?跡地の真相と現状
端的な結論から述べると、現在のエキスポシティの敷地内に屋外型の大型ジェットコースターは1台も存在しません。「エキスポランドの跡地にできた施設だから、新しいコースターが導入されたはず」という噂は完全な誤認です。
現地を訪れると、遠方からでも目立つ巨大な鉄骨構造物である大観覧車「オオサカホイール」が視界に飛び込んできます。この迫力ある外観から、かつての遊園地のようなレジャー施設がそのまま拡張されたと錯覚する来園者が少なくありません。しかし、現在の敷地は三井不動産が手がける大型複合商業施設「ららぽーとEXPOCITY」を基幹とし、複数の独立したエンターテインメント施設が取り囲む配置となっています。
敷地内には幼児向けのミニコースターや屋外遊具を備えた小さなゾーン「ANIPO(アニポ)」こそあるものの、時速数十キロで急降下するような絶叫系アトラクションは皆無です。かつて関西屈指の規模を誇った遊園地は、時代を経て「日常的なショッピング」と「屋内型のハイテク体験」が融合した都市型ライフスタイル拠点へと完全に姿を変えています。

エキスポランドの歴史と「風神雷神」事故の経緯|絶叫系が消えた理由
エキスポシティの成り立ちを理解する上で避けて通れないのが、前身である「エキスポランド」の栄枯盛衰です。同園は1970年の日本万国博覧会(大阪万博)のアミューズメントゾーンとして誕生し、1972年から本格的な単独遊園地として営業を開始しました。昭和から平成にかけて、関西の子供たちにとって「遠足や休日の定番」として絶大な人気を博した場所です。
特に1990年代以降、エキスポランドは激化するテーマパーク競争を生き抜くため、絶叫マシンの拡充へと大きく舵を切りました。立位乗車型コースター「風神雷神II」をはじめ、吊り下げ型インバーテッドコースター「オロチ」、日本屈指の木製コースター「ダイダラザウルス」など、スリルを求める若年層を熱狂させる大型遊具を次々と導入していったのです。
しかし、その絶叫路線は2007年5月5日に起きた凄惨な事故によって突如として終焉を迎えます。満員の「風神雷神II」が時速約75kmで走行中、車軸が金属疲労によって破断し、車体がレール上で脱線・傾斜。乗客1名が死亡、19名が重軽傷を負う大惨事となりました。
事故調査委員会の報告や報道各社の取材によると、同機は法令で定められた定期検査において「探傷試験」を長年怠り、目視点検のみで済ませていたという致命的な安全管理不全が露呈しました。この事故を機にエキスポランドは無期限休園へ追い込まれ、半年後に再開を試みたものの、失墜した信頼を取り戻すことはできず来園者数は激減。2009年2月に民事再生法を申請し、同年秋に正式閉園となりました。
遊園地の遊具はすべて解体・撤去され、更地となった広大な敷地をどう再生させるかは北摂地域の大きな課題でした。「二度と重大事故を連想させるような危険な絶叫マシンは配置しない」「地域コミュニティと共生できる安心・安全な施設にする」――この痛恨の教訓こそが、後継施設であるエキスポシティからジェットコースターという選択肢が永久に除外された最大の歴史的背景です。
【徹底比較】かつての遊園地と現在のエキスポシティ|何がどう変わったのか
かつてのエキスポランドと現在のエキスポシティでは、施設の目的や来園者ターゲット、提供価値が根本から異なります。両者の主要スペックと変遷をデータで比較してみましょう。
| 項目 | 旧:エキスポランド(閉園時) | 現:エキスポシティ(2026年現在) | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 施設カテゴリー | 屋外型テーマパーク(遊園地) | 大型複合商業施設+体験型エンタメ | 単一レジャーからライフスタイル消費へ移行 |
| 敷地面積 / 店舗数 | 約20万㎡ / アトラクション約40種 | 約17万2,000㎡ / 約300店舗+大型8施設 | 回遊性と滞在時間が大幅に向上 |
| 目玉アトラクション | 風神雷神II、オロチ、ダイダラザウルス | オオサカホイール、VS PARK、ニフレル | 「絶叫」から「感性・知性・屋内スポーツ」へ |
| 入場システム | 入園ゲート制(入園料+乗車券) | 敷地入場無料(各施設ごとの個別チケット制) | 買い物のみ・散策のみの利用が容易に |
| 天候リスク | 雨天時はアトラクション運休多発 | 大半が屋内施設のため雨天でも快適 | 天候に左右されない集客構造を確立 |
三井不動産の公式発表資料が示す通り、2015年11月に開業したエキスポシティは「『遊ぶ、学ぶ、見つける』楽しさをひとつに!」をテーマに掲げ、リスクの高い機械駆動型コースターに頼らない持続可能なエンターテインメント空間として再構築されました。

【2026年最新】エキスポシティを遊び尽くす現在のアトラクション完全ガイド
絶叫コースターがないとはいえ、エキスポシティが退屈な場所かといえば全くそんなことはありません。現在は独自のコンセプトを持った体験型施設が多数集結しており、他の商業施設とは一線を画す充実ぶりを見せています。
1. 日本一の超大型観覧車「OSAKA WHEEL(オオサカホイール)」
敷地の象徴であるオオサカホイールは、全高123メートルを誇る日本一(世界でも屈指)の観覧車です。ゴンドラ数は全72基で、その最大の特徴は全ゴンドラがシースルー構造(床面が透明ガラス)になっている点にあります。
足元のはるか下に広がる地上風景を直下に見下ろす浮遊感は、コースターとは異なる独特の緊張感を味わえます。冷暖房完備はもちろん、高音質スピーカーやタブレット端末を備えたVIPゴンドラも用意されており、夜間には大阪市街から遠く神戸方面までの夜景が一望できます。
2. 走って跳んでスリルを楽しむ「VS PARK(ブイスパーク)」
「体を動かしてスリルを味わいたい」という層に支持されているのが、バンダイナムコアミューズメントがプロデュースする「VS PARK エキスポシティ店」です。テレビのバラエティ番組に参加しているかのような体験ができる新感覚スポーツ施設となっています。
正面のスクリーンに投影されたCGのチーターやティラノサウルスと10m走でガチンコ対決する「ニゲキル」をはじめ、回転する障害物をジャンプして避ける「ジャンプ×ジャンプ」など、デジタルとフィジカルが融合した20種類以上のアクティビティが用意されています。屋外コースターのように重力に身を任せるのではなく、自らの運動能力でスリルを突破する爽快感が持ち味です。
3. 感性にふれる生きたミュージアム「NIFREL(ニフレル)」
大阪港の巨大水族館「海遊館」が初プロデュースした「ニフレル」は、水族館、動物園、美術館のジャンルを越境した体験型ミュージアムです。「〇〇にふれる」をテーマに、光と水のアート空間や、柵のない空間で放し飼いにされたカピバラやワオキツネザル、ペリカンなどを間近で観察できます。
ニフレルの一般的な営業時間は10:00〜20:00(最終入館19:00/季節や平日・休日により18:00閉館など変動あり)となっており、土日祝日や連休中は事前Web予約による日時指定チケットの取得が混雑回避の鉄則です。
4. 未就学児向けミニ遊園地「ANIPO(アニポ)」
かつてのエキスポランドの面影をかすかに残すのが、屋外広場の一角にある幼児向けアミューズメント「ANIPO」です。空中散歩が楽しめる自転車型モノレール「空飛ぶ自転車 スイスイ」や、水鉄砲で遊ぶ「ウォーターショット」、ファンタジックなメリーゴーランドなど、小さな子供が安全に楽しめる乗り物がコンパクトにまとまっています。
【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
SNSや大手レビューサイト、知恵袋などに寄せられている来園者の生の声と、現地観察から見えてくるエキスポシティの実態を客観的に精査しました。
ポジティブな評価として圧倒的に多いのは、「雨の日でも丸一日遊べる」「子供から祖父母まで3世代で過ごすのにこれほどストレスのない場所はない」という意見です。特に乳幼児連れのファミリー層からは、ららぽーとの充実した授乳室やキッズスペース、ベビーカーフレンドリーな動線が高く評価されています。また、万博記念公園とシームレスに繋がっているため、「午前中は太陽の塔や日本庭園を散策し、午後は涼しい館内で食事と買い物、夕方にニフレルへ行く」という複合的な過ごし方ができる点も強みです。
その一方で、事前のリサーチ不足によるネガティブな反応も散見されます。典型的なのが「学生グループで行ったが、ディズニーやUSJのようなスリルを期待していたら肩透かしを食らった」「アトラクションが施設ごとに分かれているため、全部回ろうとすると入館料の総額が高くつく」という声です。
各施設が独立採算の個別料金システムを採用しているため、ニフレルで大人約2,200円、VS PARKで約2,900円、オオサカホイールで約1,000円と積み上げていくと、一般的なテーマパークのワンデーパスに近い出費になります。エキスポシティを遊ぶ際は、「何を目的に行くか」を明確に絞り込むことが満足度を左右する鍵となります。

一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネット検索で浮上しやすい疑問や誤認について、現地事情と法規上の観点から明確に補正しておきます。
誤解1:「万博記念公園の中にある遊園地がエキスポシティである」
万博記念公園とエキスポシティは隣接していますが、運営主体も入場ゲートも明確に分かれた別組織です。万博記念公園は大阪府が管理する広大な自然公園(有料エリア:大人260円など)であり、エキスポシティは三井不動産が運営する商業エリアです。大阪モノレールの「万博記念公園駅」を降りて、左手へ進めば太陽の塔がある万博記念公園、右手へ進めばエキスポシティとなります。両施設を自由に行き来するには、万博記念公園側のゲートで再入場手続きが必要になります。
誤解2:「将来的にジェットコースターが復活する計画がある」
一部の遊園地ファンコミュニティで「遊休スペースにスリルライドが再導入されるのではないか」という憶測が語られることがありますが、そのような公式計画は一切存在しません。現在の敷地は都市計画法や土地利用計画上、商業施設と立体駐車場、緑地で完全に高密度に配置されており、広大なセーフティゾーンを要する大型コースターを建設する物理的余地はありません。何より、前述した安全管理上の歴史的文脈から見ても、屋外絶叫マシンへの回帰は企業リスクの観点から極めて非現実的です。
【プロの結論】失敗しないための判断基準|おすすめできる人・慎重になるべき人
レジャー消費の観点から、エキスポシティ訪問で後悔しないための明確な仕分け基準を提示します。
【選んで間違いのない人】
- 0歳〜小学生連れのファミリー層:授乳室、おむつ替え、キッズメニューの充実度は関西トップクラス。天候に関係なく快適に過ごせます。
- 買い物・グルメ・映画・レジャーを1箇所で済ませたい人:109シネマズ大阪エキスポシティ(IMAXレーザー併設)を含め、丸一日過ごしても回りきれない選択肢があります。
- 知的好奇心を刺激されたいカップルや大人:ニフレルの洗練された展示演出やオオサカホイールの夜景は、大人同士のデートとして非常に高い満足度を誇ります。
【別の目的地を検討すべき人】
- 激しいG(重力加速度)や急降下のスリルを求めている人:屋外型コースターはないため、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)やナガシマスパーランドへ向かうのが正解です。
- 1枚のフリーパスで一日中乗り物に乗りまくりたい人:独立採算制のため、乗り放題感覚で遊ぶと割高になります。ひらかたパークなどのアトラクション乗り放題パスがある遊園地をおすすめします。
【エキスポシティ ジェットコースター】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:エキスポシティにジェットコースターは復活していませんか?
A1:復活していません。かつて敷地内にあったエキスポランドの大型ジェットコースター(風神雷神IIやオロチなど)は2009年の閉園に伴いすべて撤去されました。現在のエキスポシティは大型複合商業施設となっており、屋外型ジェットコースターは存在しません。
Q2:エキスポシティで最もスリルがあるアトラクションは何ですか?
A2:高さのスリルであれば、日本一の全高123mを誇り全ゴンドラが透明床になっている観覧車「オオサカホイール」です。体を動かすアクティブなスリルを求めるのであれば、猛獣との対決や障害物回避などが楽しめる屋内施設「VS PARK」が最も適しています。
Q3:ニフレルの営業時間は何時までですか?当日券は買えますか?
A3:営業時間は通常10:00〜20:00(最終入館19:00)ですが、平日や季節によって18:00閉館となる場合があります。当日窓口でもチケットは購入可能ですが、休日や大型連休は長蛇の列ができるため、公式サイトでのWEB日時指定予約が推奨されます。
Q4:小さな子ども向けに遊園地のような乗り物はありますか?
A4:屋外スペースに「ANIPO(アニポ)」というミニゾーンがあります。空中を漕ぎ進む自転車型アトラクションやメリーゴーランド、ミニトレインなど、未就学児〜小学校低学年のお子様が安心して楽しめる遊具が揃っています。
まとめ:家族で楽しむ体験型拠点へ進化したエキスポシティの歩き方
かつて日本中を震撼させた痛ましい事故から歳月を経て、エキスポランド跡地は「過去の悲劇を決して繰り返さない」という明確な意思のもと、全く新しい価値を持つ複合都市空間「エキスポシティ」へと生まれ変わりました。絶叫コースターの不在は、安全への徹底した誓いと時代の要請がもたらした必然の選択です。
もしあなたが求めているのが「絶叫によるアドレナリン」であるなら、他のテーマパークを選択するのが賢明でしょう。しかし、「天候に邪魔されず、美味しい食事やショッピングを楽しみながら、家族や大切な人と笑顔で過ごす上質な1日」を求めているのであれば、現在展開されているオオサカホイールやニフレル、VS PARKを擁するエキスポシティは、これ以上ない充実した体験を届けてくれるはずです。 (出典: エキスポシティ ジェットコースター(Yahoo!ニュース))